ナレッジ共有が組織を発展させる|おすすめナレッジ共有ツール5選(無料~有料)
目次
- ナレッジ共有とは
- ナレッジの種類
- ナレッジ共有を行うメリット
- ナレッジ共有がいま日本の企業で進んでいる理由
- 企業がナレッジ共有に苦戦する理由
- ナレッジ共有ツールを導入する理由
- おすすめナレッジ共有ツールおすすめ5選
- まとめ
ナレッジ共有とは?
ナレッジとは『知識』のことです。
特定の社員にしかできない仕事がありマネジメントに困ることがありませんか?
ナレッジ共有は知識やノウハウを共有し組織が発展していくことが目的です。
特定の社員に業務が依存している状態を属人化と呼びます。
今までの企業においては属人化は当たり前でした。
古くから日本は師弟制で何年も先輩の元で働いてスキルやノウハウを学び習得していたからです。
例えば、一緒に営業に行って先輩の所作を見て学ぶしか方法がありませんでした。
しかし、このような言葉や経験による継承の方法は組織としてはマイナスに働くこともあり、現代においては推奨されません。
ベテラン社員が保有している知識やノウハウは企業における財産です、きちんと管理して継承し事業を発展させていく必要があります。
このような理由からナレッジ共有が注目され始めています。
ナレッジを社内で共有しさらに発展させることでビジネスを展開・成功していく時代なのです。
ナレッジの種類
ナレッジとは知識の事ですが、とくに企業や組織において必要な知識ということができます。
ナレッジには大きく分けて暗黙知、形式知、集合知の3つがあります。
暗黙知
特定の社員の経験と知識から成る主観的な知識の事を指します。
職人の感覚のようなものも該当します。
ポイントは言語化されていないあるいは言語化できない知識であるということです。
暗黙知の対義語となるのが形式知です。
言語化されていない知識については、言語化することによって形式知になります。
しかし、なんとも言語化しにくいコツやノウハウと呼ばれる知識も存在します。
暗黙知は経験や勘に基づく主観的なものであり、可能な限り客観的な指標に基づいて形式知化することで組織内での知識の共有と言語化を図りましょう。
形式知
形式知は言語化されている知識の事です。
職場であれば業務マニュアルや作業手順書などが該当します。
言語化されているため、記載通りに作業を行えば誰でも生産性が等しくなります。
暗黙知を有している社員は限られており、毎回教える側に回っていては業務の生産性が低下します。
結果的に部署としての生産性の低下を招く危険があります。
可能な限り言語化できる暗黙知は言語化して形式知にすることが望ましいと言えます。
その結果、生産性向上につながり、組織が発展するきっかけになります。
暗黙知を放置していると社員の退職や異動によってさまざまな業務に支障をきたしたり技術が継承されない可能性があります。
暗黙知を形式知に変換することがナレッジマネジメントにおいては不可欠です。
集合知
属人化していた暗黙知を客観化して形式知にすると、多くの従業員が新しい知識や考え方に触れることになります。
社員一人一人の知識やノウハウが組み合わさることによって新たな知識が創造されることがあり、これを集合知と呼びます。
集合知は業務の効率化や生産性の向上に役立ちます。
つまり、マニュアル化にとどまらず、さらにナレッジを共有することで集合知を生むマネジメントがナレッジマネジメントと言えます。
集合知を生みだすためには、ナレッジの共有が重要です。
ナレッジの共有は仕組みを作らなければうまくいきません。
ナレッジ共有の方法として社内Wikiなどのナレッジ共有ツールが有効に働きます。
組織をさらに発展させていくためには集合知を生みだせる環境を整えることがマネジメントとして欠かせません。
属人化を防ぎ新人教育をはじめとする業務効率が改善し、さらに新しい知識が創造されるナレッジマネジメントの重要性がお分かり頂けたのではないでしょうか。
ナレッジ共有を行うメリット
ナレッジを共有することには実に多くのメリットが存在します。
ナレッジ共有のメリットを理解してナレッジマネジメントを行いましょう。
新人教育時間の短縮
暗黙知が形式知になっていない職場では、マニュアルや作業手順書が存在しません。
マニュアルのない職場での新人社員の教育はOJTが主流になります。
OJTは上司と新人社員両者の時間を合わせる必要があり、時間も同時に消費します。
過去の事例や形式知をまとめたマニュアルや作業手順書があれば、まず新人社員に読ませることができます。
知識だけではなく具体的な活用方法も載せておけばイメージが湧きやすいでしょう。
よくある問い合わせをまとめておけばスムーズに回答することができます。
OJTの時間も短縮でき指導業務の効率化につながります。
マニュアルを通して復習もできるため新人社員もストレスなく成長できます。
さらに、FAQ形式でよくある疑問への解答形式ののマニュアルがあれば、新人社員から上司への質問も少なくなり、指導効率がさらに上がります。
このように、指導に利用できるマニュアルや作業手順書があれば新人社員指導にかかる様々な労力を削減することができます。
マニュアルを見た新人社員が業務の改善点を発見して上司に報告してくれることもあります。
そうなれば集合知です、マニュアルという明確な基準があるからこそ曖昧な点や改善すべき点が見えてくることは多々あります。
採用効率と定着率の向上
ナレッジ共有が進むと業務の平均水準が上がります。
「人によって言うことが異なる」という状況を減らすこともできるため、社員にとって働きやすい環境を醸成することができます。
終身雇用制度は終わり、現在は転職が活発に行われる時代です。
いかに優秀な人材に自社に在籍してもらい、新しい優秀な人材を採用するかは企業の発展や存続に影響します。
ナレッジが共有されていない組織では昔ながらの年功序列の縦社会になりがちです。
特定のベテランしかノウハウを知らないため、嫌でも従うしかない状況です。
現代においてこのような状況は職場のストレスになるだけでなく、時にハラスメントとさえ捉えられかねません。
ナレッジを共有し蓄積することで組織基盤が整備され、特に力のある優秀な個人が働きやすい環境が出来上がります。
採用面においても、きちんと組織基盤を作ろうとしている組織としての姿勢を見せることは好印象を与えます。
特に優秀な社員にとっては望ましい環境です。
このように、優秀な人材が集まる活気あふれる職場にするためにもナレッジ共有は効果を発揮するのです
属人化を防ぎ業務を標準化する
ナレッジ共有の大きなメリットの一つが属人化の予防です。
業務を標準化することで様々な属人化のデメリットを抑止できます。
属人化のデメリットは以下のようにたくさんあります。
- トラブルやエラー発生時に対応できるスタッフがいない
特定の社員のみしか対応できない業務があると何かあった時に誰もサポートできません。
「担当者に確認して折り返し連絡致します」としか言えない状況になってしまい顧客に迷惑をかけてしまう恐れがあります。 - 組織内のノウハウや知識が失われるかもしれない
属人化している社員は概ねベテランです。
ベテランは定年退職や病気などで職場からいなくなる可能性があります。
そうなると、今まで組織で培ってきたノウハウが消えてしまうリスクがあります。
これは組織としては大きな損失ですので、必ず組織の財産であるノウハウや知識はナレッジ共有しておく必要があります。 - ミスが不明瞭になる
属人化している仕事の内容はチェックができません、正しいのか間違っているのか特定の個人にしか判断できないからです。
そのような状況ではミスが起こっていても誰も気づかなかったりとブラックボックス化してしまう危険があります。
今までナレッジ共有をしてこなかった企業や組織においていきなりナレッジ共有しようと言ってもなかなかうまくいきません。
少しずつ後進の育成のため、会社の経営・存続のためにノウハウや知識を整理していってもらうと良いでしょう。
業務水準の向上
属人化しているということはその社員の能力値が高いことは事実です。
そのノウハウや知識を共有することで全体の水準を上げることができます。
特定の業務に対して深い理解を有する社員がいれば、その社員の周りだけレベルが上がるということはよくあります。
この状況を組織全体で起こすのがナレッジ共有です。
組織全体で特定の社員のスキルを共有すれば組織全体の最低基準が底上げされるだけでなく、新たな集合知が創造される可能性があります。
この状況で個々の社員がスキルアップすれば、特定の社員は今の仕事を離れて新しい仕事に取り掛かることもできる可能性があります。
まさに、組織が動いている状態が生まれ活気あふれる職場になります。
組織の発展
ナレッジの共有がなされていないと、入職した新人社員は毎年同じような成長過程を辿っていきます。
ある程度は良いのですが、やはりより効率的に業務を覚えて早く一人前になった方が組織としてはありがたいでしょう。
ビジネスにおいて早く成果を出すには人の真似をすることです。
真似をするというのは先人の経験をもとに行動し考えるということです。
自己解決は時に誤った結果を導くリスクがあります。
ナレッジの共有が進めば先輩の真似をすることで早く成長することができます。
同時に、新しい知識を創造することによって組織の発展・企業理念の実現につながります。
ナレッジ共有がいま日本の企業で進んでいる理由
高度経済成長期の新卒一括採用、終身雇用制度であれば1人の社員が長く組織に在籍するため自然にナレッジが共有されていました。
しかし、働き方改革やジョブ型雇用などにより現在はナレッジ共有ができる仕組みを構築しないと大切なナレッジが欠けてしまう時代です。
人の流動性が高まっている
超高齢社会の到来によって定年は後ろ倒しになっており、今の若者は50年近く現役で働かなければならない可能性があります。
時代の変化が激しいIT時代の今、1つの企業が50年も存続できる保証はありません。
定年までずっと同じ職場で働こうという考え自体を変える必要があります。
グローバル化、テクノロジーの進歩、リモートワークなど自由な働き方の風潮により人材の流動化は進んでおり、これからも続くと思われます。
人材の流動化には以下のようなメリットがあります。
- 社内の活性化
- 必要な人材を採用しやすい
- 人材コストの削減
その一方で以下のようなデメリットも発生します。
- 社内のノウハウが溜まりにくい
- 人事・労務関係の業務が増える
- 管理職への負担が増える
優秀な人材を採用できる反面、人材の出入りが激しいため、ノウハウや知識などのナレッジを共有する仕組みを取り入れておかないとナレッジが溜まりにくいのが現代です。
ナレッジを集約しやすい仕組みを構築することで、社内で自然にナレッジが蓄積していくことが理想です。
いちいちマニュアルを作成し環境を整備していくというより、もっとハードルを下げて社内での情報共有をスムーズにする仕組みが求められます。
働き方が多様化している
新型コロナウイルス感染症の流行によりテレワーク、リモートワークが一気に加速しました。
実は以前から様々な工夫を凝らしてテレワークを導入している企業はありましたが、新型コロナウイルス感染症によって半ば強制的にテレワークが導入されました。
フレックスタイム制や時差出勤など、働き方が多様化している現代ではワークライフバランスを大切にした多様な働き方が求められています。
働き方が多様化することによって個人間で連携して効率的に働くことができ、生産性が向上します。
育児や介護などでどうしても勤務時間に出勤できなかった優秀な人材に仕事を与えることができれば、組織の発展にもつながります。
その一方で、人材の流動化と同様に管理職のマネジメントの負担が大きくなっています。
離れた場所で働く仲間とコミュニケーションをとることは容易ではありません。
ナレッジの共有はより困難になります。
社内Wikiなどを活用しノウハウを共有し気軽にディスカッションができる環境を整えておくことでナレッジが蓄積する仕組みを構築することが大切と言えます。
業務効率を向上する必要がある(残業ができない)
働き方改革によって残業が忌み嫌われる存在となりました。
業務の効率化を図り早く仕事が終わるようにすることは管理職の責務です。
業務を効率化するためには以下の方法があります。
- 無駄をなくす
- 業務のプロセスを可視化する
- 自動化する
- 分業化する
- 外注化する
- 業務マニュアルを作成する
個々の業務に関してはできるところは自動化し、作業工程を減らすことで業務時間を削減できます。
1日を通して考えた場合、二度手間になっていたり不要なのに続けているような慣習的作業を減らすことで無駄をなくし時間を短縮することができます。
業務マニュアルを作成することで若手や新人が自分で仕事ができるようになれば、組織としては業務効率が上がります。
OJTや新人教育といった時間を割く必要がなくなるからです。
業務マニュアルを作成するというのは、ただ作業の手順書を作成するだけでなく、ベテランのナレッジを共有することで生産性の向上にもつながります。
つまり、ナレッジ共有は結果的に業務効率を改善し残業時間の短縮につながる手法なのです。
残業が減れば働きやすい職場になるため育児中や副業をしている社員の離職を防ぐこともできます。
企業がナレッジ共有に苦戦する理由
ナレッジ共有の効果や必要性は理解したけど、なかなかナレッジを蓄積することができない企業があります。
ナレッジ共有にも仕組化が必要ですが、ナレッジ共有を社内に取り入れ維持していくためのシステムが必要です。
ナレッジ作成を評価する体制がない
まだナレッジ共有が浸透していない組織においてはナレッジ共有を根付かせることが最初のステップです。
最初に必要なのはナレッジ共有を通常業務に盛り込んで習慣化させることです。
「自分のノウハウを提供すると自分の仕事がなくなるのではないか?」
「せっかく時間とお金をかけて習得してきたノウハウを共有したくない」
ナレッジ共有と聞くとこのように感じる社員は必ずいます。
これらの不安を解消するためには、ナレッジ共有の目的をきちんと解説することが大切です。
説明だけでは不十分であり、ノウハウを共有した社員に対しては然るべき評価を行います。
そうすることによって社員はナレッジの共有やマニュアルの作成を意欲的に行うようになり組織が活気に溢れます。
ナレッジを共有したくなるシステムを作りましょう。
本来の業務があり忙しい
ナレッジ共有を仕組化するうえでの課題の1つがいかに業務に盛り込むかです。
すでに業務で忙殺されている組織においてはまずは業務の整理から始めてもよいでしょう。
ノウハウを溜めている社員はある程度のベテランであることが多いため、うまく業務を整理していけば時間を捻出することは可能です。
ナレッジをまとめるという作業自体がマニュアル作成の作業に近しいため、結果的にナレッジを共有しかつマニュアルを作成して業務を整理することにつながります。
組織によってはそれだけで業務効率が改善し生産性が向上することも珍しくはありません。
今後の組織の発展のための投資だと思って思い切って時間を与えてナレッジマネジメントを行いましょう。
アウトプットの基準が高い
業務に活かせるナレッジを共有しようと考えすぎるとアウトプットの基準が高くなりがちです。
最初はあまり深く考えずに書き出してみると良いでしょう。
基本的なことだと思っていても案外新人社員にとっては新しい発見があるものです。
ナレッジ共有は難しく考えてはいけません。
スマートフォンでノウハウを伝える動画を気軽に撮影し、それを社内WikiのようなSNSに投稿するだけで十分です。
きれいに話そうとか一度PowerPointに資料をまとめてからにしようとか考える必要はありません。
少しでも敷居を下げておき、こんなこと共有しても良いのかな?と社員に思わせるくらいがナレッジマネジメントとしてはちょうどよいのです。
ナレッジを共有・活用する文化がない
最初はどんな組織でもどんな会社でも文化を根付かせるには時間と根気が必要です。
まずは上司や社長など上の立場の人間が積極的にナレッジの共有を行いましょう。
失敗している姿も見せることで社員も安心してナレッジを提供するようになります。
ナレッジを提供する文化ができてこれば、次は活用する文化を作ることです。
ナレッジを活用することで業務が効率化・改善するということを経験を通して社員に理解させることが必要です。
継続・更新が手間で続かない
ある程度ナレッジの共有や活用が根付いてきたら問題になるのが継続と更新です。
ナレッジというのは常に変化していくものであり、最新の状態に定期的にアップデートすることが大切です。
一回目のマニュアルや手順書の作成は勢いでできたとしても、そこからのメンテナンスは仕組化や役割分担を明確にしておかないと疎かになりがちです。
- 定期的に(例えば3カ月に1回)ナレッジの確認を行う
- いつ誰が作成したナレッジなのかを整理する
- 業務のリーダーを選出し、更新が必要なナレッジを把握しておく
- 追加が必要なナレッジは適宜作成する
などの取り組みが継続・更新のために必要と考えられます。
ナレッジ共有ツールを活用すればこれらの作業の一部をツールで効率的に管理することが可能です。
ナレッジ共有がうまくいかないと悩んでいるのであればナレッジ共有ツールの導入を検討してみましょう。
ナレッジ共有を継続するためには活用する仕組みも必要です。
- 情報がどこにあるか分からない
- なかなか必要な情報が見つからない
- 探した情報が更新されておらず使えなかった
このような経験が続くと社員もナレッジ共有の効果を感じられず定着しません。
情報を簡単に検索できる機能があるナレッジ共有ツールを活用することで、いつでも簡単に情報にアクセスできることは継続的にナレッジ共有を行うために効果的と言えます。
ナレッジ共有ツールを導入する理由
ナレッジ共有を社内で行うためにはツールがあると効果的です。
ナレッジ共有ツールにはただマニュアルを作成するだけでなく共有、継続するための仕組みが備わっています。
組織の発展に貢献した人を見える化できる
ナレッジ共有ツールを利用すれば誰がいつマニュアルや動画などを作成しナレッジを共有したかを可視化することが可能です。。
ナレッジを共有した人は組織に貢献した人です、対象が一目でわかることで正当な評価が可能です。
組織の発展のためにはナレッジを共有し、そこから集合知を創造していくことが必要です。
暗黙知を形成知にするというナレッジ共有はその一歩目でありナレッジ共有なくして組織の発展はできないと言っても過言ではありません。
そうは言ってもなんでもかんでもナレッジ共有すれば良いというものではありません。
ナレッジ共有ツールでは各ナレッジごとに閲覧数やいいね!の数を確認できます。
つまり、多くの社員が参考にしておりいいね!がついているナレッジというのは本当に価値のあるナレッジであると言えます。
これらはツールを導入しないと正直分かりにくいのが実情であり、ナレッジマネジメントを行うためには不可欠の機能でしょう。
簡単に作成できる
ナレッジを共有する手間をいかに省くかがナレッジマネジメントの肝になります。
面倒な作業は行いたくないのでナレッジ共有が定着しません。
ナレッジ共有ツールを利用すればスマホで動画を撮影するだけで簡単に共有可能です。
画面録画と操作ログを保存できるツールもあり、いとも簡単に資料作成や操作説明のツールを作成できるナレッジ共有ツールもあります。
ツール無しでやろうとすると、ワードやエクセルなどで地道に作成する必要があるため、手間と時間がかなりかかってしまいます。
費用対効果を考えてもナレッジ共有ツールの存在価値は大きいと言えます。
活用しやすいフォーマットが決まっている
フォーマットが統一されているマニュアルは見やすいです。
見やすいマニュアルは活用されますが見づらいマニュアルは淘汰されます。
ナレッジ共有ツールがないとある人はWordでマニュアルを作成し、別の人はエクセルで作業手順書を作成し…というようにフォーマットがバラバラになります。
フォーマットがバラバラだと書き方や作り方もバラバラですし、マニュアル作成者の力量によって使いやすさに大きな差が出ます。
多くの暗黙知を有しているけどマニュアルを作成する技術がない、そんな人でも簡単にナレッジ共有ができるツールが求められます。
ナレッジ共有ツールがあれば手順通りに作成していくだけで簡単にナレッジの共有が可能です。
導入することでナレッジ共有の文化をつくる
ツールを導入すること自体が会社としてナレッジ共有を進めていくんだという決意表明になります。
ナレッジ共有ツールを導入することは当然コストがかかることです。
コストをかけてでもナレッジ共有を進めて組織を発展させていくんだという会社の意気込みを社員に伝えることになります。
「社長がそこまで本気ならやるしかないか」
と、腰が重い社員であっても動かざるを得ない状況を作ってしまいましょう。
会社の中で文化として根付くことができればあとは自然と引き継がれていきます。
ナレッジマネジメントにおいてはナレッジを共有するための環境を提供することが重要です。
継続・更新したくなる仕組み
ナレッジを共有することにきちんとした報酬を与えられる仕組みを整えましょう。
ナレッジ共有ツールの中には社内Wikiや社内SNS機能を有するものがあります。
このような機能を利用することで作成したマニュアルや作業手順書、やり方を撮影した動画などが簡単に共有できます。
共有すればそのページの閲覧回数、いいね!の数などを管理画面で確認できます。
コメント機能もあるため様々なディスカッションや評価の声を載せることが可能です。
このような機能をうまく活用することで、もっとマニュアルを作成したいという気持ちにさせることがナレッジ共有を継続すコツです。
ナレッジ共有を継続・更新させることはマネジメントにおいても重要であり、ナレッジ共有ツールには予めこれらを促進させる仕組みが備わっています。
おすすめナレッジ共有ツールおすすめ5選
ナレッジ共有ツールは世の中にたくさんあります。
個人や少人数であればフリーで利用できるツールもあります。
ソフトをインストールするタイプからクラウド上でやり取りが可能なものまでさまざまです。
ツール内だけでなくデータをPDFでダウンロードして印刷すれば紙面としての運用も可能です。
ここではおススメのツールを5つご紹介します。
選び方を理解して自社にとって必要なツールを検討してください。
いずれのツールにも導入メリット、デメリットがありますので必要な機能が備わっているツールを選びましょう。
Notion(Notion)
NotionにはチームWiki機能があり情報を簡単に共有することができます。
500以上のアプリを埋め込むことができるため、今チームで使っているアプリを利用しつつ情報の共有や整理のためにNotionを活用することが可能です。
<機能>
- チームWiki
メンバーが自由に内容を編集できるコンテンツ
部署内や他部署間での情報の共有や問題の解決などに利用可能 - プロジェクト管理
付箋のような感覚でプロジェクトを管理可能
いつ何を行うのかなどスケジュールやタスクの管理に有効 - ドキュメント共有
テキストをチーム内で共有可能
<費用>
パーソナル:無料
パーソナルプロ:4$/月
チーム:8$/月/ユーザー
エンタープライズ:要相談
Confluence(アトラシアン)
すべての情報がページとスペースにまとめられており大変シンプルな作りが特徴のナレッジ共有ツールです。
何百ものアプリをカスタマイズして利用することができます。
<機能>
- 共同編集機能
複数人で同時にアクセス、編集することが可能です。
下書きのみを編集できるモードもあります。 - レビュー機能
ページに対してコメントをつけることができます。
文章の一部に対してのコメントも可能で、選択した文章がハイライトされ吹き出しが表示されます。 - メンション機能
@をつけることによって特定のユーザーに対してコメントやアサインすることができます。 - リスト表示機能
ユーザーは自分にメンションされたタスクをTo doリストに一覧表示することができます。
<費用>
Standard:660円/月/ユーザー
Premium:1,250円/月/ユーザー
esa(合同会社esa)
最初から完璧なものなんてない。 esaは情報の一生を見守りたい
というコンセプトから作られた情報共有ツールです。
<機能>
- Share
esaは不完全な状態での情報共有が可能です。
完璧を目指しすぎると公開までに時間がかかってしまいます。
WIP(Work in Progress)機能を利用すればドキュメントが不完全であることがわかる状態で公開ができます。 - Develop
チームでゆるく共有しながら少しずつコンテンツを完成させていきます。
更新の度に履歴が残るためいつ誰が編集したのかすべて記録されます。 - Organize
情報が育ってきたら整理します。
esaではタイトルに”/”をつけるだけで簡単に記事をカテゴリ別に整理できます。
チャットやSNSは情報の発信は容易ですがストック性は高くありません。
Wikiはストック性は高いのですが発信に難があります。
これらの機能をより合わせてストックメディアとフローメディアの特徴を併せ持ったのがesaです。
<費用>
2カ月無料
2カ月以降は500円/月/ユーザー
Scrapbox
ドキュメント管理を直感的に行うことができるツールです。
ページにはカテゴリーや階層は存在しませんが、ページ間リンク機能によって情報が機能的に結びついていきます。
<機能>
- ページ間リンク機能
片方のページにリンクを貼るとリンク先にもリンクが表示されます。
この機能によって簡単に関連するページが結びつくので情報が整理されます。 - 同時編集機能
同時編集と自動保存機能がついているため、そもそも保存というボタンがありません。 - コンテンツはサムネイルで一覧表示
通常、文書を整理する場合はフォルダに振り分けて階層別に整理します。
Scrapboxには階層がなく、メイン画面に一覧表示されます。
情報が多くなりすぎるので必要な情報にはピン止めしておきましょう。
<費用>
ビジネス:1,000円/月/ユーザー
エンタープライズ:要相談
Qiita:Team
簡単に書けて簡単に共有できる社内向け情報共有サービスです。
機能が多くない分シンプルな設計であり誰でも直感的に操作可能です。
<機能>
- プレーンテキストで簡単に書ける
Wordやメールなどと同じような感覚でテキストを書くことができます。
テンプレート機能も豊富であり、日報や議事録などは共通のフォーマットで作成できます - フィードで共有するだけ
投稿した生地はフィードに共有されます。
階層分類などはないので面倒な管理は不要です。
その分検索機能に優れており簡単に情報を見つけることが可能です。 - コミュニケーションもかんたん
コメント欄で簡単にコミュニケーションが可能です。
メンション機能を使えば特定のユーザーに記事を届けることもできます。
<費用>
Personal:500円/月 ユーザー数上限1人
Micro:1,520円/月 ユーザー数上限3人
Small:4,900円/月 ユーザー数上限7人
Medium:7,050円/月 ユーザー数上限10人
Large:15,300円/月 ユーザー数上限17人
Extra:15,300円~/月 ユーザー数上限17人~
まとめ
ナレッジ共有は今の時代の組織やチームの発展に必要不可欠な考え方です。
管理者はいかにナレッジを共有しやすい環境を提供し文化を根付かせるかを考える必要があります。
ナレッジ共有ツールを利用すれば効率的にナレッジ共有を推進することができます。
ZOOMやMicrosoftのOffice365、Chatworkなどコミュニケーションやリモートでの作業に有効なツールは存在します。
これらのコミュニケーションにプラスして、ナレッジ共有の一元管理できるツールであれば管理・運用が楽にできます。
組織やチームに合ったナレッジ共有ツールを選択してチームの活性化を図りましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。